TCH(歯列接触癖)とは?

2018年11月28日


TCH(歯列接触癖)を知っていますか?

顎関節症などあごの痛みを抱える方で、「自分は普段歯ぎしりもしないし、歯を食いしばることもない」という方が意外に多くいらっしゃいます。しかし、顎関節症はみなさんが考えているより、ずっと軽度の歯の接触でも起こりうる、ということを少しご説明します。

キーワードは” TCH “という言葉です。これは「Tooth Contacting Habit」の略で、日本語では、「歯列接触癖」と呼びます。意外に思われるかも知れませんが、人間の上の歯と下の歯は普段何もしていないときは触れていません。ご自分でも確認してみてください、逆に意識的に上の歯と下の歯をくっつけようとするとなんだか違和感がありませんか。

「噛み続け癖」などと呼ばれることもあるこの癖は、食べていない時に、不必要に上下の歯を接触させ続けてしまうというもの。歯ぎしりや歯をくいしばる癖とは違い、意識せずに上下の歯が触れている状態のことです。

そして、上の歯と下の歯はくいしばったり、歯ぎしりしたりするレベルに至らなくても、ちょっとした接触を繰り返す、それが癖になっていると、顎関節やあご部分の筋肉に疲労や緊張を与えることになりかねない、ということなのです。これはある種の「癖」ですから、無意識のうちに上の歯を下の歯を触れさせている可能が高いと言えます。

もちろん、この癖があるからといって必ず顎関節症になるというわけではありませんから、あごに痛みがなければそのまま特に気にしなくても良いのですが、もしもあごの痛みが気にあるようなら、ちょっと自分の習慣を見なおして、TCHをもっていないか、を分析してみましょう。

「自分で気づかないうちにしているのに、いったいどうしたら?」と思われるかも知れませんが、私たちがよく提案するのは、なにかリマインダーの機能をもつものを使うことです。例えば、仕事の最中に上の歯、下の歯がくっついているかもしれませんから、パソコンの横など目のつきやすいところに何かマークなるようなものを貼っておき、それが目に入ったら、自分の歯がくっついていないかどうかをチェックします。

また、日常の生活でも歯がくっついていることがわかったら「ほっ」と息を吐いてリラックスすることも効果があります。何よりも、それがわかったら歯医者さんへ行くことをおすすめします。

原因はストレスやスマホの使い過ぎなど様々ですが、顎だけではなくひどい場合には歯が割れてしまうこともありますので注意が必要です。

いいづか歯科では皆さんが、歯や歯茎、そして顎などお口周辺の悩みがなく、健康的に生活して下さることを願っています。少しでも不安のある方はぜひともご相談ください。

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