どうして歯は一生かみ続けることができるのでしょうか?

2018年4月14日

こんにちは、院長の飯塚です。今日は歯の話をお伝えしたいと思います。

1日に三度、食事のたびに使われるのが「歯」です。1日に噛む回数はトータルで500回程度。グッと噛みしめると歯には30kg〜50kgの力がかかります。
こんなに使用頻度が高いのに、わたしたちはどうして生涯にわたって物をかみ続けられるのでしょうか。それは、歯がとても丈夫にできているからに他なりません。

物の硬さを測る単位に「モース硬度」というものがあります。これは、ひっかいたときの傷の付きにくさを表すものですが、ダイヤモンドのモース硬度は10、人の歯はモース硬度7です。
つまり、人の歯は宝石でいうと水晶と同じくらいの硬さになります。
硬いものと聞いて思い浮かぶのが「鉄」ですが、実は鉄はモース硬度が4であることを考えると、歯がいかに硬くて傷つきにくいかがよくわかります。

では、なぜ人の歯はこんなにも硬いのでしょうか。
その秘密は歯の表面を覆っている「エナメル質」と呼ばれる部分にあります。実はこの「エナメル質」は、人体の中で一番硬い組織と言われているのです。
この「エナメル質」の内側には「象牙質」と呼ばれる部分があり、そのさらに内側に「歯髄」と呼ばれる柔らかい組織があります。この「歯髄」の中に、神経や血管が通っているのですが、大事な「歯髄」は表面の硬い「エナメル質」によってしっかり保護されているのです。

こんなにも硬くて丈夫な歯ですから、以前は歯を削るのも至難の業でした。しかし50年ほど前に、「エアタービン」と呼ばれる歯を削る機械が開発されました。おかげでより効率よく、正確に歯を削れるようになりました。
歯科医院に行くと、よく「キーン」という高い音が聞こえてきますが、この音が実はエアタービンの音なのです。ちなみに、このエアタービンの先端には歯より硬いダイヤモンドの粉末が付けられています。
しかし、その歯を削る道具も日々進歩しており、今ではギアモーターを内蔵し「キーン」という音がしにくく、熱を持ちにくい、痛みが出にくいなど多くの改良がなされたものが使用されています。私たちは「5倍速」と呼んでいます。

もちろん、いいづか医院で使っているのも、ギアモーターを使用した最新の機械です。歯科医療の技術の向上に伴い、患者さんへの負担が軽い、よりよい治療を行えるようになったのは喜ばしいことですね。

歯科医師にとって、患者さんが日ごろから歯のケアをしっかり行い、虫歯の治療を必要としないのに越したことはありません。しかし、歯科治療が必要とされる以上は、医療の技術と質の向上を目指すしかありません。
いいづか歯科はこれからもよりよい治療を提供していきます。

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